ブロードバンドルーターをヤフオクで買った話 no comments
この記事は「脆弱性”&'<<>\ Advent Calendar 2015」9日目の記事です。
お久しぶりです。
しばらくブログを放置しているうちに猫が2匹になりました。
1匹目と同じような三毛猫ですが、分裂したわけではなく拾ったのです。
そんな猫かわいい話は置いといて、最近人と話していたときに、もう変なものは買ってないのですか? と聞かれたので、自分も変なものを買う人として認識されているのだなあとびっくりしたのですが(毎週のように変なものを買っていた橋本和明さんみたいなのが真の物買いだと思っていました)、そういえば猫がまだ1匹の時にブロードバンドルーターをみんな大好きヤフオクで手に入れたことを思い出したのでそれについて書こうと思います。
●買ったルーター
買ったブロードバンドルーターはバッファローのBLR3-TX4Lという結構昔のもので、落札価格はたしか100円くらいだった思います。もちろん送料のほうが高いですよ。ええ。
で、なんでこんなものを買ったのかといいますと、海外ではZyXELという会社のブロードバンドルーターに対する攻撃が大流行だったのです。今も流行しているのかは知りません。
どんな攻撃ができるかというと、rom-0という設定ファイルがリモートから誰でも盗み出せる、ということです。
誰でも盗めると言うことはお子様でも暇なジジババでも簡単にハッカー気分が味わえる(と書くとコメントにハッカーではなくクラッカーヽ(`Д´#)ノ ムキー!!と書かれそうですね)… ではなく実際にハッキングできるというわけで大人気です。
ここまで書いてカンの鋭い人は気づいたと思いますが、実はこのバッファローのブロードバンドルーター、実はZyXELのOEMなのです。
○攻撃してみる
早速実験してみましょう。
長い前フリの割に攻撃方法は簡単です。
http://ルータのIPアドレス/rom-0
にアクセスするとrom-0ファイルがダウンロードされます。やった!
中にはパスワードが… と思ったのですが、バイナリっぽいのでよくわかりません。テキストファイルで開いても読めません!
ダメじゃん!そんなに世の中甘くないです。「ヤフオクごときで簡単にハッキングとかできないんだよこの出来損ないが!」とルーターで頭を殴られたような気がしました。CISCOのルーターなどデータセンターにあるようなごっつい奴だとたぶん薄れゆく意識の中で「ハッキングじゃなくて…」思いつつ死んでいたに違いないのでブロードバンドルーターでよかったと妄想に耽っていたのですが、そんなことしてる場合ではありません。何とかしないと。
何とかしようと思って軽く「rom-0」と目の前に鎮座ましましているgoogle先生に聞いてみると「rom-0 decrypt」と「rom-0 decoder」とかサジェストされます。点の言葉に従うとデコードしてくれるWebサービスが見つかります。世の中ってちょろいもんですね。
Webサービスに先ほどダウンロードしてきたrom-0ファイルを放り込むとパスワードが解析されました。やった!これだけ!passwordというのがこの買ってきたブロードバンドルーターに設定されていたパスワードで、AP…というのがアクセスポイントの名称ですね。
やった!世の中なんてチョロいもんですね。これでサッカー選手くらい稼ぐスーパーハッカー間違いなしです。
まあこんな感じでジャンクを買ってきて攻撃してみるのは自分の財布と時間以外は誰にも迷惑かけませんので試してみてはいかがでしょうか。